製本界 令和8年5月号
表紙の解説
アナログとデジタルの境界を越え、製本を通じて「明るい未来」を都市にもたらす、新たな可能性を表現

アナログとデジタルの境界を越え、製本を通じて「明るい未来」を都市にもたらす、新たな可能性を表現
理事長就任挨拶
東京都製本工業組合 理事長 佐立哲彦
この度、伝統ある東京都製本工業組合の理事長という大役を仰せつかりました。皆様からの温かいご推薦と、力強いご選任を賜りましたことに、心より深く感謝申し上げます。
当組合は長きにわたる歩みの中で、本業界の発展に多大なる寄与を果たし、数多の優れた専門技能者、そしてかけがえのない仲間を世に送り出してまいりました。歴代の理事長をはじめ、諸先輩方が心血を注いで築き上げてこられたこの誇り高き歴史を顧みますとき、その重責に身を挺して当たる覚悟を新たにしております。
私の使命は、先人たちから託されたこの「信頼のバトン」を大切に預かり、今の時代にふさわしい輝きを与えた上で、次世代を担う若き力へと確実に繋いでいくことにあります。この2年間の任期、組織の舵取りに誠心誠意尽力してまいる所存です。
現代、私たちを取り巻く環境は劇的な変化の中にあります。かつて組合が担っていた「情報の共有」や「結束」という役割は、今やスマートフォン一つで瞬時に知識が手に入るデジタル社会の到来、そして組合員数の減少という厳しい現実に直面しています。こうした変革期において、私が掲げる最大の大義は、組合を「理屈抜きに楽しく、居心地の良い場所にする」ことです。
情報の価値が相対化された今、組合に集う最大の意義は、人と人との温度感のある交流にこそあります。「あそこに行けば元気が出る」「仲間と話すと心が安らぐ」。そう思える場所を構築することこそが、組織の継続性を担保する唯一の道であると確信しております。楽しさと活気に満ちた組織文化を育むことで、次代の経営者たちにとっても「魅力ある組合」としての価値を再定義してまいります。
事業面においては、主に3つの事業へ注力していきたいと考えております。1点目は、2年度目に入る事業承継支援事業SeihonSuccession Plan2025 〜2027 です。今年度は後継者世代向け勉強会とともに個社支援を計画しており、次世代へ承継の課題解決に組合を活用してもらえるよう組合として支援に取り組み続けます。2点目は、取適法への改正施行に依拠した適正な価格転嫁の実現です。業界内での取適法の啓蒙セミナーの開催による有効事例の共有や関連業界との連携が中心になって参ります。3点目は、2027年9月に開催を予定しています全国大会東京大会です。全製工連70周年記念大会として相応しい催しとなるよう鋭意準備を進めることとしたいと思います。
最後になりますが、事務局の皆様とも密接に連携し、透明性の高い、開かれた運営を行ってまいります。今後2年間、東京都製本工業組合のさらなる発展のために全力を尽くす決意を表明し、私の就任の挨拶とさせていただきます。皆様の変わらぬご支援とご協力を、心よりお願い申し上げます。